Windows10(64Bit版)にApache2.4、PHP5.6をインストールする方法
2019/10/25
PCのHDDが逝ってしまわれました。
新PCに開発環境を作成する必要が出てきたので、未来への遺産ということでApache2.4とPHP5.6のインストール方法を手順として残しておきたいと思います。
環境の選択
先に書くと、当初は
- Apache2.2
- PHP5.5
- MySQL5.1
という状態にしたかったのですが、PCが64bitのWindous10になったり、Apacheのインストーラーが配布されなくなっていたりという状態で、一日かけても正常動作する環境が作れなかったので、仕方なく
- Apache2.4
- PHP5.6
- MySQL5.1
という形になりました。
MySQLだけはほしい環境のまま行けたのがせめてもの救いか。
というわけで、頑張って作ってみたいとお思います。
PHP5.6
ダウンロード
ではPHPから。
http://windows.php.net/download/
↑ 上記サイトからWindows版PHP5.6.13(64bit)をダウンロードします。
↑ ダウンロードした「php-5.6.13-Win32-VC11-x64.zip」。
↑ zipファイルを展開するところ。
zipファイルを解凍し他アプリケーションと同じようにしたかったので「C:\Program Files\php5」へ内容物を設置します。
「Program Files」とディレクトリ名に半角スペースを含みますが、気にせずに。
中に「php.ini-production」「php.ini-development」と同じようなファイルが2つあるので、「php.ini-development」の方を別名コピーして「php.ini」とします。
言わずと知れた設定ファイルですね。
なお、「php.ini-production」ファイルは実際の本番環境で使用する場合に適した雛形となっており「php.ini-production」ファイルは開発環境で使用する場合に適した雛形となっています、とのことです。
作成した php.ini をメモ帳や秀丸等のエディタで開き、内容を編集します。
管理者権限が必要と言われるかもしれないので、エディタアプリケーションを起動する際、右クリックの「管理者として実行」で起動すると幸せになれるかもしれません。
以下、変更点を列挙。
「Progrem Files」と半角スペースを含むので、必ず、ダブルクォーテーションで括り、エンマークではなく、スラッシュで記述してください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 |
[変更前] extension_dir = "ext" [変更後] extension_dir = "C:/Program Files/php5/ext" [変更前] date.timezone = [変更後] date.timezone = "Asia/Tokyo" |
下記のコメント記号(;)を外して有効にします。
1 2 3 |
extension=php_gd2.dll extension=php_mbstring.dll extension=php_mysql.dll |
とりあえず、以上で最低限の編集が終了。
開発環境なので多少は無理させても大丈夫だし、もう少しだけこだわってみたいって場合は、以下の設定たちを放り込んでもいいかもしれません。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 |
max_execution_time = 300 ←★スクリプト実行時のタイムアウト時間 max_input_time = 300 ←★リクエストパラメータを解析する最大時間 memory_limit = 1024M ←★スクリプトが確保できる最大メモリ error_reporting = E_ALL & ~E_NOTICE ←★表示させるエラー種類 post_max_size = 1024M ←★POSTデータに許可される最大サイズ doc_root = "C:/Program Files/Apache24/htdocs" ←★Apacheをインストールしたあとに設定 upload_max_filesize = 1024M ←★アップロードされるファイルの最大サイズ sendmail_from = hoge@example.com ←★任意のメールアドレス mbstring.language = Japanese mbstring.encoding_translation = On mbstring.detect_order = auto mbstring.substitute_character = none mbstring.func_overload = 0 |
php.exeへのパスを環境変数に追加
コマンドライン(DOSプロンプト)からPHPのバージョンやその他コマンドを使用する場合、インストールしているディレクトリまでのパスをいちいち書くのも面倒なので、Windows10の環境変数へPHPまでのパスを記述します。これがいわゆる、「PATH(パス)を通す」というやつです。
↑ コントロールパネルの「システム」をクリック
↑ 「システムの詳細設定」をクリック
[詳細設定]タブ → [環境変数]
[システム環境変数]に Path 項目があると思うので、選択して[編集]ボタンをクリックします。
ずらずらといろいろと書いているのを絶対に消さず、慎重に、最後に
;C:\Program Files\php5
と追記します。
もともと書いてある最後のパスに、区切り記号「;」を足し、今回のPHPのパスを追記する形です。
php5のあとには区切り記号は不要です。
PCの再起動が必要なので、再起動します。
再起動後、コマンドプロンプトを立ち上げ、「php -v」とコマンドを実行。
このようにバージョンが表示されれば成功です。
Apache2.4
次にApache。
以前この環境を作ったのがなんと5年前。
世の中も変わりましたが、Windows版Apacheのインストーラーがなくなるということにもなっておりました。
ダウンロード
http://www.apachehaus.com/cgi-bin/download.plx
Apache Haus(ドイツっぽい)のページから、自身の環境に応じたものをダウンロードします。
今回は遠回りしましたが、最終的には「Apache 2.4.16 x64」となりました。
↑ この時点での最新版である「httpd2.4.16-x64」。
インストール
↑ ダウンロードしたzipファイルの内容。
以前は .msi版で、ダブルクリックでインストーラーが立ち上がってくれましたが、zipファイルの中身はそのまま構成ファイルが格納されています。「Apache24」ってフォルダ以下がApache実物となります。
これを「C:\Program Files」へ配置します。
PHP同様「Program Files」と半角スペースがありますが、気にせずに。
「C:\Program Files\Apache24\conf」に、設定ファイルである「httpd.conf」というファイルがあるので、必ずバックアップを取ってから、メモ帳や秀丸等のエディタで開きます。
管理者権限が必要になる場合は、エディタ起動時に右クリックから「管理者として実行」をしておくと幸せになれるかもしれません。
以下、書き換えた箇所を列挙。
「Progrem Files」と半角スペースを含むので、必ず、ダブルクォーテーションで括り、パス記号は「¥マーク」ではなく、「半角スラッシュ」で記述してください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 |
[変更前] Define SRVROOT "/Apache24" [変更後] Define SRVROOT "C:/Program Files/Apache24" [変更前] ServerAdmin admin@example.com [変更後] ServerAdmin hoge@hoge.com(←任意のメールアドレス) |
LoadModule のあたりに、phpと連携させるために1行追記
1 |
LoadModule php5_module "C:/Program Files/php5/php5apache2_4.dll" |
AddTypeを2行追記
1 2 |
AddType application/x-httpd-php .php AddType application/x-httpd-php-source .phps |
DirectoryIndexに"index.php"を追記
1 2 3 |
<IfModule dir_module> DirectoryIndex index.html index.php </IfModule> |
ファイルの一番最下行に以下を追記
1 |
PHPIniDir "C:/Program Files/php5" |
起動
コマンドプロンプトを起動。
まずは記述が正しいかをテストしてみます。
1 2 3 |
C:\Users\hoge>cd c:\Program Files\Apache24\bin ←ディレクトリ(フォルダ)移動 c:\Program Files\Apache24\bin>httpd -t ←テスト実行 Syntax OK |
Syntax OK となれば問題ないので、httpdコマンドのみを実行します。
1 |
c:\Program Files\Apache24\bin>httpd |
コマンドプロンプトが入力待ちの状態となれば、実行されているという感じのようです。
ブラウザでアクセス
ブラウザのURL欄に http://localhost と入力。
Apache Hausのページが表示されれば、Apacheは動作しています。
PHPテスト
以下の内容で info.php を作成します。
1 2 3 |
<?php phpinfo(); ?> |
localhost/info.php で以下の様な画面になれば、PHPは動作しています。
ソースがそのまま表示される場合は、残念ながらPHPは動作していません。
Windowsサービスへの登録
コマンドプロンプトを管理者権限で起動してから、C:\Program Files\Apache24\bin フォルダに移動します。
httpd -k install と入力すれば登録完了です。
1 2 |
cd C:\Program Files\Apache24\bin ←ディレクトリ(フォルダ)移動 httpd -k install ←サービスへの登録 |
サービス確認
[コントロールパネル] → [管理ツール] → [サービス] で「Apache2.4」があれば、登録されています。
Apacheモニターをスタートアップへ登録
binフォルダに有る「ApacheMonitor.exe」をスタートアップとして登録します。
ひとつ前のポストにもありますが、パスは以下となります。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
上記パスに、ApacheMonitor.exeのショートカットを設置。
PC起動時にキックされ、タスクトレイ内に配置されます。
起動、停止、再起動を操ることが出来ます。
便利!
以上、早足でしたが PHP5.6とApache2.4をWindows10(64Bit)へインストールし、開発環境を作ってみる手順でした。
何か設定を加えた場合などは随時追記したいと思います。